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《ネタバレ》 この映画は相変わらず小津印に満ちている。熱燗を親方に運ぶ杉村春子は同じアングルでおそらく3回は繰り返される。その3回がいずれも異なった意味を持っているところが秀逸。ラストの親分と京マチ子が駅でタバコの火についてとりかわされるやり取りのシーンが非常にすばらしい。相変わらずの淡々とした物語だが、決して純粋でもないし、全てが美しくはない「汚れた」浮世で、きらりと光る「美しいもの」を見せる小津監督の視線には、依然として畏敬の念を覚える。小津作品としてはMUSTの一本ではないと思うものの、若尾文子の美しさに惑わされて7点。
【wunderlich】さん [DVD(字幕)] 7点(2006-11-16 09:00:25)(良:1票)
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