バーバー の 哲学者 さんのクチコミ・感想

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バーバー の 哲学者 さんのクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 バーバー
製作国
上映時間116分
劇場公開日 2002-04-27
ジャンルドラマ,モノクロ映画
レビュー情報
《ネタバレ》 「そこにいなかった男」“The Man Who Wasn’t There”という原題がすべてを説明している。毎日実直に仕事をしているけれど、本当は「そこにいなかった男」の話。じゃあ、例の“虹を掴む男”ウォルター・ミティのように白昼夢の中にいるのかというと、夢想家の素質もなさそうだ。現実の生活でも夢想の生活でも「そこにいない」男。こういう男が行動を起こすと、世界は妙な方向に脱線してしまう。儲け話に気持ちが動いて恐喝を試みると、あっさりバレる。どころか、世界はもっとフツーにタガが外れる。この男、とにかく「そこにいない」方がいいわけだ。清楚な(?)娘の凡庸なピアノ演奏に入れ込むあたり、この男の隅におけない馬鹿さ加減をくっきり表して、かなり痛い。(おまえ、近所の女子高生の未来に勝手な夢を描くなよ。どこにもいないおまえの居場所がそこにはある、ってわけないだろうが。でもスカーレット・ヨハンソンが期待をハズしてくるところは、おおそう来たか、って大笑い。案外ああいうもんなんだよな。)ビリー・ボブ・ソーントンが分別ありげな渋い初老の男なので、痛さもひとしお。所詮は「そこにいない男」なんだから、世界に参加しないでいりゃいいのに、分際を守っていられない。これが凡人の本当のみじめさ。みんな「そこにいない」ヒトに過ぎないのに「何かしたい」ってあがく。死刑になるとき、自分の人生の断片が全部つながったと言っているから、ムチャした甲斐はあったということなのか。でも、どこか無理矢理な感じが残るのも事実。ということで、初老の男としては、おもしろ怖く観て、かなり身につまされたなあ。
哲学者さん [ビデオ(字幕)] 8点(2005-05-04 18:59:13)(良:1票)
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投稿日付邦題コメント平均点
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2005-05-04バーバー8レビュー6.65点
2005-05-04プレッジ8レビュー7.04点
2004-12-04ジェイ&サイレント・ボブ 帝国への逆襲8レビュー7.30点
2004-09-01アバウト・シュミット8レビュー6.53点
2004-08-22ドグマ7レビュー5.56点
2004-08-20ブルース・オールマイティ7レビュー6.43点
2004-08-10HANA-BI8レビュー6.36点
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