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《ネタバレ》 アスレチックスと言えば今では貧乏球団に数えられ、この映画の中でもそのように描かれているが、この時は今も同じく貧乏球団だがかつてはあの世界の盗塁王リッキー・ヘンダーソンがいて、ホセ・カンセコがいて、マーク・マグアイワがいて、投手陣も凄い面子がいたほどの強豪球団だった。そんな球団も時代と共に弱くなる。高額の選手への支払いが不可能となりアメリカ野球は日本が思っている以上にお金で強くなったり弱くなったりとそんな時代へとなってしまった。一人の元選手の力によってもう一度かつての輝きをと願いどうすれば勝てるか?お金で優勝を買う球団とは違う知恵による勝負で信じられないような20連勝を記録するが、その記録達成の試合の凄まじさ、11対0から追いつかれても最後は勝つという正にこれこそが野球の凄さ、面白さである。そういう面白さをこの映画は実話である故により感動的な物語として作ることに成功している。ブラット・ピット演じるGMが日本で言う巨人に近い金満ヤンキースの最大のライバルで今なら阪神のようにこの球団も金の掛け方は半端じゃない。そんな球団からうちの球団のGMにならないかという誘いを断る姿は男らしくてかっこ良い。金で買う優勝なんかよりも金を掛けなくても知恵と策略で勝てることを二年後に証明して見せたアスレチックス球団を見てこういう球団こそ心から本当に応援したくなる。野球ファンとしてまたメジャーリーグファンとしてその色んなもの、勝つ為の作戦、送りバントはしない。まるで1998年の横浜ベイスターズの野球のようである。相手に態々アウト1つやることない。そういう野球が私は大好きです。この映画は何故多くの人が野球に酔うか見せてくれている。野球に自分達の夢を見る。そんなアメリカンドリームな映画であり、アメリカらしい映画である。近年はやたら人を殺す夢の無いそんな映画が多い。特にアメリカ映画に。こういう映画こそ必要な映画だと思う。野球に興味の無い人にも見て欲しい映画です。
【青観】さん [映画館(字幕)] 8点(2011-11-16 20:27:30)(良:1票)
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