無法松の一生(1943) の 青観 さんのクチコミ・感想

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無法松の一生(1943) の 青観 さんのクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 無法松の一生(1943)
製作国
上映時間80分
劇場公開日 1943-10-28
ジャンルドラマ,モノクロ映画,小説の映画化
レビュー情報
ずっと前にテレビでやったのを録画してあるという親戚に借りて見ましたが、あの感動は一度、観ただけで私の脳裏から離れない。そして、そんな映画が遂にDVDとなって発売されると聞いて速攻で予約、発売初日に買って来て再び観賞することに!いやあ、もうオープニングから眼が釘付けになる映像の素晴らしさ、これは間違いなく日本が世界に堂々と胸を張って誇れる日本映画史上最高の名カメラマン宮川一夫撮影監督の力が大きく、冒頭の二階から外へと移動カメラにより映し出されるスーパーショット、こんな映像、今の映画界では絶対無理、宮川一夫撮影監督にしか撮れない映像の素晴らしさにただただ見入るしかないほどの完璧な映像の世界にこれこそ映画ならではの映画でしか出来ない映像の世界に酔いしれ、そして、そんな映像と共に主演の阪東妻三郎の演技、人情味溢れる優しさに涙、涙、運動会のシーン、祭のシーン、太鼓を叩くシーン、更には松のエピソードがこれまた涙なくして見れず、どれもがとにかく泣けて、泣けて、今でもまだ思い出すだけで泣けてきそうです。阪妻以外にも吉岡夫人を演じている園井恵子という女優の美しさ、それは外見的なものだけでなく、内面的な美しさと人間としての美しい心にわたしゃ、完全にやられました。この映画の後、戦争によって亡くなってしまったと聞かされたけど、本当に残念だなあ!としか言えません。それともう一人、吉岡夫人の子供を演じている沢村アキオ(後の長門裕之)の名演技も忘れることは出来ない。それにしてもこの映画が撮られた頃って、日本は戦争の真っ最中だった筈!そんな時代にここまで人情味のある優しい気持ちになれる心温まる映画を撮った稲垣浩監督をはじめ、これほど泣ける素晴らしい作品を書いた伊丹万作という脚本家に加え、この映画に関わった人達、全員に拍手!文句なし満点です。
青観さん [DVD(邦画)] 10点(2007-05-06 18:46:35)(良:1票)
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