レイヤー・ケーキ の パブロン中毒 さんのクチコミ・感想

Menu
 > 作品
 > レ行
 > レイヤー・ケーキ
 > パブロン中毒さんのレビュー
レイヤー・ケーキ の パブロン中毒 さんのクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 レイヤー・ケーキ
製作国
上映時間105分
劇場公開日 2006-07-01
ジャンルアクション,ドラマ,サスペンス,犯罪もの,小説の映画化
レビュー情報
《ネタバレ》 どうしてもスカーフェイスを思い浮かべてしまうのだなあ。ストーリーはだいたいそんなものだし。
ギャングの下層からボスを倒して成り上がり、そして手に入れたのは若くてキレーなジャンキーの女、んで最後にやられる、と。こう書いてみると、そう新奇な話ではないのだ。
それを、血なまぐささを極力消して(チェーンソーなんてもってのほか、というところでしょう)、魚をさばく場面で「匂わし」たり、アイロン拷問後の場面だけ写したり、被害者目線で攻撃者を撮ったうえ煮え立った紅茶をかけるなど、「脱スカーフェイス」効果を狙った努力のあとを感じる。
また、主人公の部屋の描写も、そのあまりの生活感の無さに、スタイリッシュで乾いた感じを出すのに一役買っている。
ジーンの住まいも個性的で面白い。彼は、アパートメントの他に、船にも居場所を確保しているらしいのだが、このアパートの方は女のヌードアートでいっぱい、なんらエロいセリフなどなくても「俺は女好き」と主張している。一方、船のほうは低い天井に狭いリビング、チープだが暖かい雰囲気、と思いきや、ドアを一枚開ければ、そこには死体貯蔵庫にもなる無機質な窓のないキッチン。こういった部屋からもジーンというおっさんの複雑な性格がうかがわれる。
冒頭から主人公の世界観が語られ、回想場面が散りばめられるところなど、スパイク・リー「25時」をも思わせる。しかし、何にしてもギャング間の騙しあいという手垢がついたストーリー、作品としての成功にはダニエル・クレイグの魅力に頼るところが大きく、設定の新奇さという面では限界を感じる。ジミー殺しがあっさり成功してしまうところも、何だかなあ。
それにしても、エディというおっさんは、溺愛する娘をジャンキーのまま野放しにしているのはなぜなのか。そのくせ、虫がついたら即座に退治するし。その時点で娘を「回収」しないか普通?よくわからん親子だ。
悪くはないが、そう感心もできないという微妙な一作だ。
パブロン中毒さん [DVD(字幕)] 6点(2007-02-12 21:26:22)
パブロン中毒 さんの 最近のクチコミ・感想
投稿日付邦題コメント平均点
2012-06-13オアシス8レビュー7.36点
2012-05-20フィリップ、きみを愛してる!8レビュー5.88点
2012-05-20瞳の奥の秘密7レビュー7.30点
2012-05-13渇き(2009)8レビュー6.35点
2012-05-05プレシャス8レビュー5.66点
2012-04-10シェルター5レビュー4.42点
2012-04-06人生万歳!7レビュー6.75点
2012-01-15ブエノスアイレス9レビュー5.84点
2012-01-03ハンサム★スーツ5レビュー5.95点
2011-12-19リダクテッド 真実の価値5レビュー5.94点
レイヤー・ケーキのレビュー一覧を見る


© 1997 JTNEWS