ガチ☆ボーイ の 目隠シスト さんのクチコミ・感想

Menu
 > 作品
 > カ行
 > ガチ☆ボーイ
 > 目隠シストさんのレビュー
ガチ☆ボーイ の 目隠シスト さんのクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 ガチ☆ボーイ
製作国
上映時間120分
劇場公開日 2008-03-01
ジャンルドラマ,コメディ,スポーツもの,スポコンもの,青春もの
レビュー情報
《ネタバレ》 人生に意味や価値を求めるのが人間という生き物だと思います。ある者は仕事に、又ある人は趣味や恋愛、家庭の中に、自分の生き甲斐を見つけます。何かを成して、何かを得るという作業の繰り返し。日々積み重ねていく経験と記憶が生きてきた証であり、それが土台となって成長がある。主人公の記憶障害は、彼からこれら希望を奪い去りました。どんなに努力しても何も残らない。これ以上の成長は望めない。その事実を突きつけられた彼の胸中たるや、察するに余りあります。目を覚ます度に絶望するでしょう。しかしその苦悩は、彼だけのものではありません。“無に帰す”恐怖は、永遠に生きられない人間全てに課せられている。ある日突然訪れる理不尽な死。その真理の前で、なお私たちが平気でいられるのは、普段はその事を忘れていられるから。明日死ぬと分かっていて、今日頑張れる人はそうはいないと思う。でもそれは間違いだということを、主人公は教えてくれました。自分の頭は忘れてしまっても、自分の体は覚えている。自分の記憶には残らなくても、他人の記憶には残る。それがどんなに嬉しいことか。どんなに勇気づけられることか。自分では分からなくても、気付かなくても、あるいは自分が居なくなっても、自分の行為は無駄にならない。強く人生を肯定された気がします。生きる意味、生きる価値、そして生きてきた証がマリリン仮面のファイトには詰まっていました。あんなに泣けるアンクルホールドは見たことがありません。あんなに熱い逆水平も。ドロップキックには心を打ち抜かれました。そして五十嵐の笑顔。心から笑うために、人は努力を惜しんではいけないのだと思いました。自分は映画ファンである前にプロレスバカです。それも10代後半から20代の青春時代をプロレス観戦に捧げてきた。自分が愛してきたプロレスの本質が本作には間違いなく在りました。心から「ありがとう」を言わせてください。
目隠シストさん [映画館(邦画)] 10点(2008-03-17 17:53:58)(良:5票)
目隠シスト さんの 最近のクチコミ・感想
投稿日付邦題コメント平均点
2024-04-22黄龍の村7レビュー6.75点
2024-04-16ある閉ざされた雪の山荘で7レビュー5.00点
2024-04-12大河への道8レビュー5.75点
2024-04-07隣人X 疑惑の彼女6レビュー6.00点
2024-03-10アンブレイカブル9レビュー4.56点
2024-02-28マダム・ウェブ6レビュー5.62点
2024-02-24ボーはおそれている5レビュー5.60点
2024-02-1121ジャンプストリート7レビュー6.00点
2024-02-09嘘八百 なにわ夢の陣6レビュー4.50点
2024-01-29スカイハンガー3レビュー3.00点
ガチ☆ボーイのレビュー一覧を見る


© 1997 JTNEWS