善き人のためのソナタ の スティーヴン・ジェラードの妻 さんのクチコミ・感想

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善き人のためのソナタ の スティーヴン・ジェラードの妻 さんのクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 善き人のためのソナタ
製作国
上映時間138分
劇場公開日 2006-02-10
ジャンルドラマ,サスペンス
レビュー情報
《ネタバレ》 久々に良い映画に出会えた。人にも薦めたい作品。
物語は旧東ドイツ東ベルリンを舞台に1984年に始まり壁崩壊後から数年後までを描いている。ニュースで漠然と知っているベルリンの壁崩壊だが、そこに至るまでに社会主義体制の下、人々は言論や表現の自由を奪われており、言論統制はもちろん密告、拷問、高官の不正や横暴など実際に同じようなことがあったのだろうと容易に想像できる。ドライマンは反体制派の劇作家とみなされ、同棲相手の舞台女優クリスタとの生活を主人公の秘密警察(シュタージ)の大尉ヴィースラーに盗聴されてしまう。映画のタイトルである「善き人のためのソナタ」であるが、あの1曲で急に心変わりしたわけではなく、2人の生活を盗聴した積み重ねにより彼が以前は持ち合わせていなかった人間らしい感性や良心が目覚めたのだと思う。(延べ何日間盗聴したのだろう?)物語はサスペンスとしても飽きさせない。途中、女優が薬物所持で逮捕され、取調べ後釈放されアパートに戻る。その後、二度目の秘密警察の手入れが入るまでの一連のやりとりは見事であった。結局女優は事故というより自ら車に飛び込むような形で亡くなってしまう。その後大尉ヴィースラーのキャリアは閉ざされ、地下室のメール係へ。自然とヴィースラーを応援したくなる自分がいて、強制収容所でなくて良かったと思った。壁崩壊後はメールを郵便受への投げ込む仕事につくがカートを引く元大尉の後姿は以前は大学で教鞭をとる姿とは似ても似つかぬものになっていた。ドライマンとヴィースラーは最後まで直接言葉を交わすことはなかったが、最後の本屋のシーンでお互いの存在を確かめることが出来、余韻のある終わり方だった。
スティーヴン・ジェラードの妻さん [DVD(字幕)] 8点(2008-01-21 22:01:11)(良:2票)
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投稿日付邦題コメント平均点
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