映画ドラえもん のび太と緑の巨人伝 の はち-ご= さんのクチコミ・感想

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映画ドラえもん のび太と緑の巨人伝 の はち-ご= さんのクチコミ・感想
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《ネタバレ》 ええ、レビューというより見苦しい感情論ぶちまけます。これは本当に環境保護がメインテーマなのだろうか。最初のうちはキーボーの存在と宮崎アニメのオマージュとも言えるシーン(豚の鼻を持ったゴミが雄牛のように人間居住区に向かって突進するのはもののけだし、このー木なんの木♪みたいなブロッコリー大木はもろに天空の城ラピュタだ)は確かに環境問題提議的だが、緑色の怪物が全てを埋め尽くし、あの8月6日のキノコ雲みたいに立ち上るシーンを見ていると、環境問題というものはあくまでアプローチに過ぎず、製作者が本当に観客に提示したかったのは、「人間」そのものだったのではないかと思う。少なくとも「映画としての完成度、シンメトリー」を度外視したようにはじけ飛ぶ終盤の写実的描写には、「本当に僕は懸命に生きているのか」とドキリとさせられたし、キー坊をからめ捕るグロテスクなツル、緑色の不気味なスライム生物は、喜怒哀楽を持ち人を愛し愛される人間だからこそ、それが踏みにじられ破壊された時に湧き上がってくる「憎しみ」「怒り」の感情そのものではないかと思った。「憎むのは確かに楽だが、それは本人にも周囲にもいい結果を及ぼさない」というオーソドックスなメッセージを、癒しの力を持つはずの緑をグロテスクに扱う事で観客にダトン玉のようにぶつけてくるやり方は卑怯ではあるが、その術にハマってしまった僕がそれを言うのも負け惜しみのなんとやらだ。僕や僕の大事な人が誰かに破壊されたとき(自閉症者である僕や僕の彼女は、今まで暴力という形で何度もあってきた)これの映画を思い出すよ。そして「すべては●●のために」なんて言わないよ。そして途中であった泥虫好きの子供みたいに生きていけたらいいよ。そう思った時に隣で見ていた彼女・・・「植物議会のみんな、キーキーってショッカー議会みたいだね」・・・ありがとう。
はち-ご=さん [映画館(字幕なし「原語」)] 8点(2008-04-03 21:54:56)(良:1票) (笑:1票)
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投稿日付邦題コメント平均点
2018-04-26クレヨンしんちゃん 爆盛!カンフーボーイズ 拉麺大乱8レビュー7.60点
2017-08-07ひろしま(1953)10レビュー7.54点
2017-01-14この世界の片隅に(2016)10レビュー8.19点
2016-10-22映画 聲の形9レビュー6.49点
2016-10-13山嶺の女王クルマンジャン8レビュー8.00点
2016-08-28君の名は。(2016)7レビュー6.97点
2016-04-18名探偵コナン 純黒の悪夢5レビュー5.45点
2015-08-25バケモノの子9レビュー5.53点
2014-07-25コマンドー7レビュー6.68点
2014-05-04クレヨンしんちゃん ガチンコ!逆襲のロボとーちゃん10レビュー7.03点
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