GANTZ:PERFECT ANSWER の 黒猫クック さんのクチコミ・感想

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GANTZ:PERFECT ANSWER の 黒猫クック さんのクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 GANTZ:PERFECT ANSWER
製作国
上映時間141分
劇場公開日 2011-04-23
ジャンルアクション,サスペンス,SF,シリーズもの,漫画の映画化,バイオレンス
レビュー情報
《ネタバレ》 いや、かなり面白かったし。なんていうか、邦画のSFとしては相当な懲りよう。
画的にも演出的にも前作とは一線を画すというか、全然カテゴリーの違う物になってた様に感じた。アクションにも進歩が見られたが、その分一対一になると急にポーズ取ったり待ったりおしゃべりに興じたり、ロボットアニメの様になってしまうのが気になった。

たえちゃんとの親密な関係と禁欲的な抑制は巧くバランスされていて、作品全体の中での立ち位置としてやれるだけやった感じが効いていた。青年誌的なセックスや投げやりさといったエッジはすべて落とされていたが、これを入れたがためにバラバラになるという危険を冒さなかったのは正解だったと思う。

また、話の大きさを前作の続きの範囲にとどめたのも大正解。いろんな星人を出すことで話を薄くする方向を選ばなかったのは英断。その分弟の生活が描かれていて、いつ帰ってくるかわからない兄のためにショートケーキを作り続けると言うのが泣けた。すぐに腐ってしまうであろうショートケーキを用意するのは大きな負担だっただろうが、玄野と多恵ちゃんが支えたのだろう。プロットを作中で説明しすぎない事でじわっとくる。意外と細かいことをやってくるので驚く。

しかし、なんでたえちゃんが標的になったのか腑に落ちず気になった。GANTZメンバー同士が殺し合ったりしている間にも星人が生き残っているのはわかっていたはずなのに、たえちゃんを殺すことで星人を抑えることが出来るという理由がよくわからなかった。ガンツが壊れてたという設定だろうか。見終わってから気づく分には巧くだまされていいのだが、見てる途中に何で?だった。やはり星人を迎え撃ってから、彼女を殺して生き返らせる選択肢は無かったのだろうか。どちらかというとだまし切れると判断したのだろうと邪推してしまう。

後味の悪い落ちも良くて、日本のSFとしては秀逸なできばえではないだろうか。問題点も多いが、どこが問題なのかがはっきりしているためここから日本のSF映画が始まる可能性を秘めている予感すらある。もちろん予感だけで終わるのも邦画の得意技ではある。
黒猫クックさん [地上波(邦画)] 8点(2012-04-28 02:18:02)
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投稿日付邦題コメント平均点
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