グリーンランド -地球最後の2日間- の S&S さんのクチコミ・感想

Menu
 > 作品
 > ク行
 > グリーンランド -地球最後の2日間-
 > S&Sさんのレビュー
グリーンランド -地球最後の2日間- の S&S さんのクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 グリーンランド -地球最後の2日間-
製作国
上映時間119分
劇場公開日 2021-06-04
ジャンルドラマ,SF,パニックもの
レビュー情報
《ネタバレ》 すい星群が大挙して地球に衝突してついに人類絶滅か?というお話しですけど、たった二日間の猶予しかなく政府内部の動静はいっさい描かれず、ひたすらジェラルド・バトラーと家族の視点だけでのストーリーテリング、スピルバーグ版『宇宙戦争』と似た感じですね。実際のところ地球に接近する小惑星や彗星は全部把握することは不可能で、恐竜絶滅のきっかけになったような規模の小惑星の地球との衝突は一億年に一回の割合で起こるらしく、自分が生きている間に起こっても不思議はない災害イベント。だからこそシミュレーション的に考えて撮ればリアルな映画になったかもしれないけど、そう言う志向は皆無の脚本なんでとうてい面白いとは言えない映画になってしまいました。キリスト教的価値観のお国柄か、ハリウッドの核戦争や天変地異が地球を襲う映画は、ほとんどが「選ばれし者が生き残る」という結末なのが肌に合いません。グリーンランドにある合衆国のシェルターに避難できる人間に、なんで一介の建築技師であるバトラーとその家族が選ばれるのかはまったくもって理解不能。あんな状態で三人が離ればなれになったのに大した苦労もなく再会できるというはご都合主義の極み。恐竜絶滅のときよりも巨大なすい星がヨーロッパを直撃したのに、わずか9カ月後には太陽光地表に届く状態に回復するってあり得ないでしょう。だいたい、そんなにデカいのなら、もはや彗星ではなく小惑星ではないのかな?「人類は絶滅しない」という結論ありきなので、科学的な考察は蔑ろにされているのは残念。グリーンランドのシェルターにしたって、最初は死人がでても選別された人間しか運び込もうとしていなかったのに、最後の方になると誰でもOKみたいな感じなのも雑過ぎる。災害イベントにしても意外と見せ場は乏しく、あの荒唐無稽な『2012』の方がよほど見応えがありました。 最後に言っておきたいのは、こういうディザスター・ムーヴィーにおいて子供や家族愛をダシに使うことはもう止めてほしいってことです。
S&Sさん [CS・衛星(字幕)] 3点(2022-02-22 23:30:30)
S&S さんの 最近のクチコミ・感想
投稿日付邦題コメント平均点
2024-04-27オースティン・パワーズ ゴールドメンバー7レビュー5.40点
2024-04-24レインメーカー8レビュー6.68点
2024-04-21アルプススタンドのはしの方6レビュー6.88点
2024-04-18ワイルド・リベンジ7レビュー7.00点
2024-04-15ファイティング・ダディ 怒りの除雪車7レビュー7.36点
2024-04-12雲の上団五郎一座7レビュー6.00点
2024-04-09オースティン・パワーズ:デラックス6レビュー5.39点
2024-04-06大菩薩峠 完結篇(1959)6レビュー6.11点
2024-04-03ジョン・ウィック:コンセクエンス8レビュー6.88点
2024-03-29江分利満氏の優雅な生活6レビュー7.00点
グリーンランド -地球最後の2日間-のレビュー一覧を見る


© 1997 JTNEWS