レインマン の S&S さんのクチコミ・感想

Menu
 > 作品
 > レ行
 > レインマン
 > S&Sさんのレビュー
レインマン の S&S さんのクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 レインマン
製作国
上映時間135分
劇場公開日 1989-02-25
ジャンルドラマ,ロードムービー
レビュー情報
《ネタバレ》 障害やハンディキャップのあるキャラを演じてオスカーを受賞した俳優しては、他にはジョン・ミルズ、ダニエル・デイ=ルイス、ジェフリー・ラッシュがいるけど、本作のダスティン・ホフマンの凄いところはメイクも全くなく素の表情だけで自閉症患者を演じきったところでしょう。とくに前半なんかは「この人はホントに自閉症なんじゃないか」と思えてくるほどに迫真の演技でした。サヴァン症候群はこの映画ですっかり世間に知れ渡りましたが、ホフマンが映画で見せる驚異の能力は取材に基づいているそうです。でもなんでこんなことが出来るのかは、私には理解の範疇を超えています。分厚い本でもペラペラとめくるだけで内容が把握できるという速読術の達人がBOOKOFFのCMに出演していましたが、どれだけ肝心の中身を理解しているのかは謎だとしてもこれもサヴァン症候群なんでしょうね。トム・クルーズはまだ若手俳優からビッグ・スターに成長過程のころ、貫禄のないヤカラみたいなキャラが良く合ってます。でもこの人の凄いところは、ポール・ニューマン、ジャック・ニコルソン・ダスティン・ホフマンといったレジェンドたちと共演して彼らから得るものを得て成長していったところでしょう。彼が演じた愛情表現が下手な父親との関係がトラウマになっているキャラは、振り返ってみれば同じような葛藤があった自分には心に響きます。けっきょくこの父親は、レイモンドにもチャーリーにも愛情があったのだろうかという疑問を感じてしまいます。公開当時はあまり意識しなかったけど、父が物故した現在に観直して気づかされたことでした。脚本も良く練られていて、煎じ詰めるとこのストーリーはシンシナティからカルフォルニアまでのロードムービーですけど、飛行機だと三時間で済む旅がなぜ一般道を車で一週間かけることになったのかが考え込まれた脚本じゃないでしょうか。画的にも名シーンやカットが多く、チャーリーがレイモンドを療養所から連れ出すカットがこの映画のアイコンになっていますけど、個人的にはベガスのホテルでチャーリーがレイモンドにダンスを教えるシーンが大好きです。“レインマン”が“メインマン”を見つけたわけですね。
S&Sさん [CS・衛星(字幕)] 8点(2022-08-07 22:48:12)
S&S さんの 最近のクチコミ・感想
投稿日付邦題コメント平均点
2024-04-24レインメーカー8レビュー6.68点
2024-04-21アルプススタンドのはしの方6レビュー6.88点
2024-04-18ワイルド・リベンジ7レビュー7.00点
2024-04-15ファイティング・ダディ 怒りの除雪車7レビュー7.36点
2024-04-12雲の上団五郎一座7レビュー6.00点
2024-04-09オースティン・パワーズ:デラックス6レビュー5.39点
2024-04-06大菩薩峠 完結篇(1959)6レビュー6.11点
2024-04-03ジョン・ウィック:コンセクエンス8レビュー6.88点
2024-03-29江分利満氏の優雅な生活6レビュー7.00点
2024-03-26影の軍隊(1969)7レビュー6.60点
レインマンのレビュー一覧を見る


© 1997 JTNEWS