ニュールンベルグ裁判 の tottoko さんのクチコミ・感想

Menu
 > 作品
 > ニ行
 > ニュールンベルグ裁判
 > tottokoさんのレビュー
ニュールンベルグ裁判 の tottoko さんのクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 ニュールンベルグ裁判
製作国
上映時間186分
劇場公開日 1962-04-28
ジャンルドラマ,法廷もの,戦争もの,モノクロ映画,実話もの
レビュー情報
《ネタバレ》 一寸の隙も無く全編を貫く緊張感、法廷劇として完璧と思います。私は「戦勝国が敗戦国を裁く」ことに異議を覚えるのですが、そんな個人的な歴史観を差し引いても、論戦の火花散る展開は見ごたえがありました。
なにしろ、判事、検察、弁護人それぞれの放つ論旨がみな言葉に重みがあって圧がすごいのです。おまけに被告とされる側までが元判事という、論戦の迷宮のような高度なやり取りが繰り広げられる。口角泡飛ばして絶叫調のマクシミリアン弁護士が、異様なまでに熱を帯びてます。元判事を裁くとは即ち、ドイツ国民全員を裁くのか。かつてヒトラーを称賛してみせたチャーチルに非は無いのか。証人への個人攻撃ともとれる激しさを増す弁護士を制するように、ついに口を開くランカスター演じる元判事の訥々とした告白はさらに深かった。この裁判そのものを否定していたヤニング元判事、彼は自らを有罪と認めます。ユダヤ人に対するナチスの行為を知らなかったとするのは無理がある。我々には目も耳も無いのか、と。法に則り、職務を遂行した徳の高い元判事の苦しげな目、バート・ランカスターも見事なら、アメリカ人判事のS・トレイシーもまた激渋。ナチ高官の妻、マレーネ・ディートリッヒは妖しく危うい存在感を放つし、J・ガーランドの必死の抗弁は痛々しい。名優らの重厚な演技にすっかり圧倒されて、くらくらしました。
tottokoさん [CS・衛星(字幕)] 9点(2018-06-04 00:13:46)(良:1票)
tottoko さんの 最近のクチコミ・感想
投稿日付邦題コメント平均点
2024-04-22ゼイリブ5レビュー6.64点
2024-04-21ティル・デス4レビュー6.00点
2024-04-19ミッション:インポッシブル/ゴースト・プロトコル7レビュー7.17点
2024-04-12暴力脱獄6レビュー7.13点
2024-04-10キラー・ジーンズ5レビュー5.50点
2024-04-05アイダよ、何処へ?7レビュー7.33点
2024-03-31小説家を見つけたら5レビュー6.52点
2024-03-28ニューヨーク19976レビュー6.72点
2024-03-26ゴールデンボーイ(1998)7レビュー6.22点
2024-03-24パラレル 多次元世界7レビュー6.00点
ニュールンベルグ裁判のレビュー一覧を見る


© 1997 JTNEWS