大巨獣ガッパ の 役者の魂 さんのクチコミ・感想

Menu
 > 作品
 > タ行
 > 大巨獣ガッパ
 > 役者の魂さんのレビュー
大巨獣ガッパ の 役者の魂 さんのクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 大巨獣ガッパ
製作国,
上映時間84分
劇場公開日 1967-04-22
ジャンルSF,アドベンチャー,ファミリー,パニックもの,特撮もの,モンスター映画
レビュー情報
《ネタバレ》 公開当時は怪獣ブームが巻き起こっていた時代なので、おそらくは大手映画会社がブームに乗って更に一発当てようとした野心的な作品なのでしょう。フィルムを使った丁寧な撮影と見事に作りこんだ精密なミニチュアの数々(孤島・山岳・民家・自衛隊の戦闘機etc)を見る限り怪獣映画作りに真剣に取り組んだ姿勢が感じられます。だがしかし惜しむらくは、怪獣映画のノウハウとセオリーの熟練者がいなかったらしいところ。ストーリーは常道のあれです、【文明人が未開地の怪獣をさらって連れ帰って一儲けしようとしたら、保護者怪獣が救助に来襲する】というやつ。怪獣を親子に設定することで情愛も表現してますが、ウルトラマンと同サイズの主役怪獣の動きがチョコマカ・ウロチョロと忙しなく重量感無し。さらに感情表現を人間と同じようなジェスチュアでやらかしてしまってるので、子供をさらわれたモンスターの怒りというより吉本喜劇の人情コントになってます。怪獣の名前は子供の期待を無視したおっさん的センスだし、顔は商店街とかどこかそこらへんで会った事があるオジサンオバサンみたいなデザインだし。エンディングテーマに至ってはもう、この会社の得意分野である『流れモンにゃ女はいらねぇぜ』的なアウトローヒーローと同じフォーマットで作った乗り乗りの【昭和歌謡曲】なんぞ流されちまってもう、笑って笑って腹抱えて笑って、のた打ち回って笑い過ぎて涙が止まりませんでしたわよ(笑)。でも貶すどころか得点通りの佳作とおもいます。なぜかというと慣れない分野に果敢に挑んで作った情熱が熱く熱く感じられるから(わたしゃ不器用な人間の努力が大好きなんですってば・笑)。それともう1つ、50年も前のこの作品は、CG頼みで都市破壊と滑稽アクションにばかり比重を置きっぱなしの現代のモンスターパニックやアクション映画の製作者のテキストに最適と思ったからです。映画作りに必要なものをつくづく実感させられた、我が国の佳作!と、勝手に思ってます。うーん楽しかったぜぇ!(笑)。
役者の魂さん [CS・衛星(邦画)] 10点(2015-08-19 18:16:36)(良:1票)
役者の魂 さんの 最近のクチコミ・感想
投稿日付邦題コメント平均点
2024-01-25ルパン三世 カリオストロの城9レビュー8.20点
2024-01-19狂い咲きサンダーロード3レビュー6.73点
2024-01-15宇宙大怪獣ギララ7レビュー4.46点
2023-11-06ゴジラ-1.010レビュー7.50点
2023-09-29白い巨塔5レビュー6.69点
2023-06-21アラバマ物語7レビュー7.73点
2023-04-25湯を沸かすほどの熱い愛3レビュー6.27点
2023-04-24ナイト&デイ5レビュー6.34点
2023-01-17ツインズ5レビュー5.55点
2022-12-31アバター:ウェイ・オブ・ウォーター9レビュー6.90点
大巨獣ガッパのレビュー一覧を見る


© 1997 JTNEWS