ミッドナイト・バス の タケノコ さんのクチコミ・感想

Menu
 > 作品
 > ミ行
 > ミッドナイト・バス
 > タケノコさんのレビュー
ミッドナイト・バス の タケノコ さんのクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 ミッドナイト・バス
製作国
上映時間157分
劇場公開日 2018-01-27
ジャンルドラマ,小説の映画化
レビュー情報
《ネタバレ》 雪がちらつき、旅情を感じさせる新潟の風景に、利一という不器用男の人生路線。なんとなくですが、かつての降旗監督と高倉健コンビ作を彷彿させる味わいがありました。 しかし、本作を平成の「現代劇」としてハッキリと認識させてくれるのが、登場人物たちの中では唯一今風で明らかにまわりとは色合いが違う娘さん (葵わかな) の存在で、そのコスプレとか、大人たちにはっぱをかけるその姿とか、彼女の一挙一動が映画をがぜん面白くさせているように思えました。 そして、多くの方が言われているように、これは長い、、とても長い映画でした。 しかし、この157分という長いストーリーの中で最も重要な場面はどこか? と言われるなら、私は利一が志穂に別れを告げる場面ではないかと思えます。一見、彼女に対して冷たい仕打ちのようにも見えます。でも、「長い目で見ればいいことだ」という言葉から察するに、美雪との関係をしっかりと清算してから、また志穂の元に戻りたい、という彼なりのケジメ (覚悟) だったようにも思うのです。しかし、その真意はうまく伝わらなかったように見えるし、こういう不器用さ、優柔不断さがいかにも彼らしいと思う。 思えば、この映画は、利一 (としかず) と書いて「りいち」と読むことにこだわりました。また、白鳥 (しらとり) は「はくちょう」でもよい、とも。それなら私は、優柔不断と書いて「優しさ」ということにしておくよ。 人生を長く生きていけば、家族、女性、、その人間関係も広がっていく。だから、気遣いのできる人、彼のように人に優しい人ほど生きていくのは苦しいのかもしれません。 最後に見た家族写真には別れの予感が漂います。やがて離散し、扇の要も時代とともに変わっていくけど、それでも不器用に愛し合う人や家族を描いた良作だと思います。
タケノコさん [DVD(邦画)] 7点(2021-06-01 12:46:06)(良:1票)
タケノコ さんの 最近のクチコミ・感想
投稿日付邦題コメント平均点
2024-04-19マグノリア8レビュー6.01点
2024-04-12ちょき7レビュー7.33点
2024-04-02ウインド・リバー7レビュー6.93点
2024-03-25ヲタクに恋は難しい4レビュー4.64点
2024-03-11川っぺりムコリッタ7レビュー7.33点
2024-03-10長い散歩7レビュー6.77点
2024-03-05暗いところで待ち合わせ6レビュー6.35点
2024-02-26落下の解剖学6レビュー6.75点
2024-02-23あなたを抱きしめる日まで8レビュー7.46点
2024-02-06ひゃくはち8レビュー7.83点
ミッドナイト・バスのレビュー一覧を見る


© 1997 JTNEWS