続・夕陽のガンマン/地獄の決斗 の 53羽の孔雀 さんのクチコミ・感想

Menu
 > 作品
 > ソ行
 > 続・夕陽のガンマン/地獄の決斗
 > 53羽の孔雀さんのレビュー
続・夕陽のガンマン/地獄の決斗 の 53羽の孔雀 さんのクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 続・夕陽のガンマン/地獄の決斗
製作国,スペイン,西独
上映時間178分
劇場公開日 1967-12-30
ジャンルアクション,戦争もの,ウエスタン
レビュー情報
《ネタバレ》 素晴らしいですね。開幕から台詞がないこの作風はどっかで観た気が・・・と思ったら、なるほど「ウエスタン」に通じるものがありますね。雰囲気と役者で魅せる素晴らしさ。こちらもやはり、私にはストライクです。
 この作品はまさに原題の「善玉・卑劣漢・悪玉」が示す通り、とにかくキャラが良かった。若かりし頃のイーストウッドかっこ良すぎ。また、卑劣漢と悪玉の差別化ですが、やむにやまれぬ事情で姑息で卑怯なことを行うトゥーコを卑劣漢と表わし、表向きはマトモだが裏ではドス黒いことをやっているエンジェルを悪玉と表現するあたり、なるほどと思わせられます。もちろんどっちも悪なことに変わりはないですが。個人的に好きなのはやはりトゥーコ。「憎めない悪党」というキャラクターの表現が見事です。
 さらに描写として、ブロンディとトゥーコの関係の表現が素晴らしい。序盤で二人は「相棒とはいえ分け前は俺が上だ」という主張をする。そして物語が進むにつれ、ブロンディはトゥーコが現在に至った理由を知り、ほんの少しだけトゥーコに対する印象が変わる。終盤、決闘においてトゥーコはエンジェルを狙う。これは宝の場所を知っているブロンディを後にする+単純に恨みがあるエンジェルを狙うという理屈的な理由が働くのも上手い。そして最後、ブロンディは宝を全て持ち逃げできるほど有利な状況であるにも関わらず、トゥーコと山分けにする。つまり、同情したり隙を見せるほど心を許してはいないが、お前に対する印象はほんの少し、ほんの少しは変わったよ、ということが表現されていると思われます。トゥーコを舐めて酷い目にあわされたというのが伏線として効いていますね。
 また、名も無き者の墓に宝が埋められているというのとブロンディが名も無き若き兵士に敬意を表するというシーンはリンクしているように思えます。「本当に偉大なのは、歴史の表舞台に立たない名も無き者たちなのだ」というメッセージが込められているように感じました。
53羽の孔雀さん [DVD(字幕)] 9点(2014-01-19 05:22:27)
53羽の孔雀 さんの 最近のクチコミ・感想
投稿日付邦題コメント平均点
2024-03-23フラガール8レビュー7.06点
2023-12-27エベレスト 3D7レビュー6.28点
2023-12-16祈りの幕が下りる時8レビュー6.40点
2023-12-10マスカレード・ナイト7レビュー5.38点
2023-12-02マスカレード・ホテル8レビュー5.47点
2023-12-02ボーダーライン(2015)7レビュー7.26点
2023-11-28ハッピーフライト(2008)8レビュー6.57点
2023-11-28沈黙のパレード6レビュー6.00点
2023-11-15マッドマックス 怒りのデス・ロード3レビュー7.72点
2023-11-04グリーンマイル5レビュー6.29点
続・夕陽のガンマン/地獄の決斗のレビュー一覧を見る


© 1997 JTNEWS