ドライブ・マイ・カー の Yuki2Invy さんのクチコミ・感想

Menu
 > 作品
 > ト行
 > ドライブ・マイ・カー
 > Yuki2Invyさんのレビュー
ドライブ・マイ・カー の Yuki2Invy さんのクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 ドライブ・マイ・カー
製作国
上映時間179分
劇場公開日 2021-08-20
ジャンルドラマ,小説の映画化
レビュー情報
《ネタバレ》 まず、かなり長尺な映画だが、一方で(根本的な)話の内容はそんなに大層なモンだったかな?と思ってしまう…てのがごく正直なトコロ。もちろん、主要キャストの演技&文学的な脚本とかの端的な質の高さは在る、でも、その西島秀俊と妻の霧島れいか、そしてこの2人の関係に纏わりついてくる岡田将生にしたってソコまで複雑というワケでもないごく分かり易いキャラにも思えるし、結局は西島秀俊が霧島れいかに終始振り回されっ放し(→そして何だかんだ最後には吹っ切れてゆく)というごくシンプルなお話だ、とも思う。ただ構成自体は、丁寧にタップリと夫妻の関係性を語り込む序盤+ある一つの「演劇」をつくり込んでゆく中盤+西島秀俊のお話の本チャンたる終盤、と3時間をある程度密度を高く維持するだけの要素の物量は備わっていたとも思うし、個人的にはその中盤なんかも後述どおり実はかなり面白く・興味深く観れたのは確かなのですよね(でもだからとゆーか、全然違う映画な筈なのに観終わった感じは監督の『親密さ』を観た時のソレにかなり似通ってた…と思ったりもしますケドね)。もうひとつ確かなのは、本作で一番「ユニーク」なのは間違い無く三浦透子のキャラ(と実際のその演技)だというコトですね。お話的にも特に終盤は非常に重要な役割を果たしていますし、全編通して(実は)彼女のアレコレにより注目して観てゆくべき映画だ、という様な気がしますですね。

中盤の演劇の話が面白かったという部分については、私が個人的に特に興味深かったのは、演出家の西島秀俊と俳優・スタッフとのやり取りとゆーのは、イベントそのものとゆーよりはそのイベントをつくり出す「チーム」をつくってゆく過程の方により近いモノに見えた、という点ですかね。演劇なんか取り分けそーなのかと思いますが、結局ソコが一番本質的な「クリエイト」なのではないかな、と言いますか(モノよりヒト、的な)。その意味では今回の演劇の建付け(メンバーの多国籍さ・ダイバーシティと、だからそれこそ表面的な「言葉」に頼らないという様な手法)も相まって、なんとゆーかむしろその過程からは博愛主義とか或いはコスモポリタニズムにも通じる様な価値観を感じ取れるとゆーか、その意味でもどこか爽やかなモノを感じました。ソコら辺を加味してもう一点足そうかとも思ったのですが、迷いに迷ってこの評点(据え置き)とします。
Yuki2Invyさん [映画館(邦画)] 7点(2022-01-08 19:20:16)
Yuki2Invy さんの 最近のクチコミ・感想
投稿日付邦題コメント平均点
2024-04-14aftersun/アフターサン6レビュー6.00点
トロイ(2004)6レビュー5.86点
2024-04-09ナイト・オブ・ザ・リビングデッド 死霊創世紀5レビュー6.67点
2024-04-06オーメン:ザ・ファースト6レビュー6.50点
2024-04-04オーメン/最後の闘争3レビュー3.71点
2024-04-03オーメン2/ダミアン5レビュー5.18点
2024-04-02オーメン(1976)8レビュー7.02点
2024-04-02愛の新世界7レビュー6.61点
2024-03-29オッペンハイマー7レビュー6.40点
2024-03-26SISU/シス 不死身の男6レビュー7.33点
ドライブ・マイ・カーのレビュー一覧を見る


© 1997 JTNEWS