キャリー(1976) の K&K さんのクチコミ・感想

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キャリー(1976) の K&K さんのクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 キャリー(1976)
製作国
上映時間98分
劇場公開日 1977-03-03
ジャンルドラマ,ホラー,サスペンス,シリーズもの,青春もの,学園もの,小説の映画化,オカルト映画
レビュー情報
《ネタバレ》 “Carrie”邦題まま。人名。'70年代はキリスト教に絡んだオカルト・ホラーの名作が多いですね。
高校生の時、私の家でホラー映画を観ることがあって、映画に詳しくない友人がレンタルビデオ屋さんに行き、店員さんにシチュエーションを伝えて、オススメされたのがコレ。夏の暑い夜、私の家(もちろん実家)のエアコンもない6畳間で、男女6人でキャリーを観る…レンタル屋の店員さんが、なぜコレを選んだのか、とても疑問。
いきなり金髪ギャルのハダカが惜しげもなくブリンブリン出てきます。当時はボカシが入ってたと思いました。そして初潮とイジメ…まだそんなに親しいというわけでもない私たちには、ちょっとハードル高かったです。ただ最後ビシッと決めてくれて、“怖い映画観たい欲”は一応満たされ、盛り上がれましたよ。
当時は血まみれで生徒を殺すキャリー(シシー・スペイセク)のビジュアル面が怖かったと思ってました。でもこの歳になって観ると、キャリー可哀想ですね。母親が熱狂的な信者なため、普通の暮らしが出来ず、虐められてしまう。変な“チカラ”も発動してしまう。それでも普通の女の子に憧れるキャリーが、いじらしいです。反省部屋のキリスト像が怖い。どういう仕組みで目が光ってるんだろう?自分の娘をぶって閉じ込める母親。どう見たって虐待だけど、街の人もあの母親と関わりたくなかったんだろうな。

さて普通の女の子になりたいキャリー。図書室で鉛筆咥えて本を探してて、急にトミーに話しかけられてふじこふじこしてるキャリーが可愛い。ちゃんと受け答えも出来るし、返事しないで走って逃げるなんて、少女漫画のヒロインの王道だよね。
ドレスアップして綺麗になって、トニーの車でプロムにいって、自分で車のドアを開けようとして『あっ』って思って、トミーに開けてもらうのを待つ時の表情がまた最高に可愛いんだ。
この映画で救いなのは、スーもトミーも本当にいい子たちで、その友人たちもキャリーを受け入れてるところ。彼女はこれから、普通の“綺麗な”女の子として、まともな暮らしをしていける。何度も観た映画だけど、あの大惨事が起きるのは知ってるけど、キャリーの幸せを願わずにはいられなくなってしまう。

全てをぶち壊した大惨事。成功して喜ぶ赤帽女と、たまたま隣りにいたトミーの友達とその彼女の表情の違いが秀逸。
パニックになったキャリーの目には、味方と思った同級生や、コリンズ先生までも自分を笑ってる幻覚を見てしまう。…でも無関係な生徒たちは、ドッキリ企画か何かだと思って笑ってる。
自分を笑った連中に復讐するキャリーがただただ可哀想。最後に母親に抱きつくしか出来ないキャリーが可哀想。そして…可哀想。

原作はS・キングの長編デビュー作です。うろ覚えですが、キャリーの起こした事件を、新聞記事や生存者のインタビュー記事で振り返る、ちょっと変わった構成になってたと記憶してます。映画も素晴らしいけど原作も素晴らしかったですよ。
K&Kさん [ビデオ(字幕)] 8点(2024-01-30 21:33:40)
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投稿日付邦題コメント平均点
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