陽はまた昇る(2002) の うーたーまん さんのクチコミ・感想

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陽はまた昇る(2002) の うーたーまん さんのクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 陽はまた昇る(2002)
製作国
上映時間110分
劇場公開日 2002-06-15
ジャンルドラマ,実話もの,小説の映画化
レビュー情報
ドキュメンタリーのようでそうでなく人情ドラマとしての仕上がりも評価すべき映画です。俳優さんたちも実話ということで、誇張のない人間のにおいのある演技で見ごたえ充分でした。またメーカー名を実名で出し、ライバル会社だったSONYまでもだし、惨敗となったにもかかわららず映画化を許してくれた寛大さは、きっとエンジニアとしてのほこりがそうさせたと思います。βVSVHSのVTR戦争でSONYは負けましたが、お互いが争ったためにVTR技術は格段に進歩しました。また昨今ではSONYとVictorが手を組んだ映像機器もでています。かつてのライバルはパートナーになればより強力になるのでしょう。不況にあえぐ今の時代にも充分通用する男の執念です。最近、管理職の無気力さがよく取りざたされます。大手ほどこの傾向が強いのです。そんあとき定年あとわずかなこの方の執念は、単なる仕事バカではありません。彼は200名あまりの人の生活を支えているという責任を果たそうと一生懸命がんばった人です。お金のない中での開発、倉庫のような場所にある事業部。技術者に営業をさせねばならない辛さ・・・・VHSは偶然にうまれたのではなくうまれるべくして生まれたといえます。レーザーも、DVDという大容量のコンパクトなものにかわりました。テープのVTRもDVCというデジタル録画にかわったのに、いまなおVHSは26年を経過した今でも全世界で使われています。松下幸之助さんのしゃべりはぼくはしりませんが、仲代達也さんのあの凄みとやさしさが混在する絶妙な年輪のある演技力にも驚嘆です。年齢をかさねた俳優にこそできる演技でしょう。特撮もなく特に凝ったセットもない映画ですがじわりとにじみでる人間くささを味わえる良質の日本映画であることは間違いありません。なにげなくみはじたんですがぐいぐいと引き込まれました。苦労した開発話は山のようにありますが、この物語は定年まじかのエンジニアの生き様が感動をよんだのです。現在版、「生きる」なのかもしれません。
うーたーまんさん 10点(2003-04-30 00:29:43)(良:1票)
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投稿日付邦題コメント平均点
2003-06-07アビス(1989)10レビュー6.57点
犬神家の一族(1976)7レビュー7.50点
2003-06-02ジャングル大帝(1997)5レビュー5.40点
2003-06-02コンゴ4レビュー3.26点
2003-06-01たそがれ清兵衛8レビュー7.22点
2003-06-01マラソン マン10レビュー5.83点
2003-05-31バトル・ロワイアル4レビュー5.45点
2003-05-26あずみ6レビュー4.51点
2003-04-30陽はまた昇る(2002)10レビュー6.73点
2003-04-24宇宙空母ギャラクティカ7レビュー4.42点
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