4.《ネタバレ》 真相を知ったトロが吐き出したマウスピースを口に戻そうとして力尽きる姿にジーンときました。目の当たりにしたエディは金に転んだ自身を恥じたのだろうか、何を思ったのだろうか。ニックの寄生虫ぶりに上がり続けた不快指数がマックスに達した時にエディも袂を分かつ。そこからエンディングまでエディとトロの無事を握り拳で祈り続けました。ラストショットのタイプの文面の日本語訳に「えっ? 何で?」観直して誤訳を確認しました。特筆ものの失態です。遺作に相応しいボギーの持ち味溢れる姿に見惚れ、神経を逆なでされ続けたロッド・スタイガーの熱演に釘づけになった逸品。 |
3.《ネタバレ》 八百長というネタを扱った社会派ドラマですがボクシングというのは八百長があってからこそ楽しめるスポーツであり、なければ何にもつまらない。そして自分たちの利益の為に試合に出て金が手に入り、ボクサーは奴隷当然のような立場で稼ぎ道具にしか過ぎない。そんな生活に嫌気がさしたボギーが示す、というか原作者が一番言いたかったことがラストショットで表現されてるのは何とも皮肉。今となっては世界中に広がっているスポーツなだけでになんか複雑な気持ちになります。 |
2.《ネタバレ》 この映画に描かれてる業界の醜悪な実態。これに似たようなことは、現実社会でも当たり前のようにあったんでしょうかねぇ。たった一度だけ実力で取ったダウンのあとのボクサーの立ちカットが切ないです。主人公の男気が泣かせてくれる良い映画。 【MARK25】さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2006-05-09 11:26:06) (良:1票) |
1.その時代の最も立場の弱い人間たちがボクサーという職業で身を削る。アイルランド移民であったり、イタリア系であったり、黒人であったり、、。強い人間たちはボクサーを食い物にして私腹を肥やす。この作品では南米から連れて来られた大男が餌食となる。そんな内幕を暴露した社会派の色を持つ映画ですが、同時にボガート主演によるところのハードボイルドの臭いも漂わす。これが遺作となったボガートの役どころは、時代に取り残され落ちぶれようとした記者。その記者がさらに男としても落ちぶれようとしたとき、騙され続けたボクサーの見せる男気が記者の眠っていた男気を引き出してゆく。花は無いけど味のある作品。ハンフリー・ボガートの最後の男気をじっくりと味わって下さい。 【R&A】さん [DVD(字幕)] 7点(2005-12-02 14:15:37) (良:1票) |