<ネタバレ>哲学的でありながら純朴なイングマル少年。
ハルストレム監督 .. >(続きを読む)[良:1票]
<ネタバレ>哲学的でありながら純朴なイングマル少年。
ハルストレム監督は、子どもの本質的な姿を描いたのだと思います。
いや、人間の本質というべきか。
悲しみや苦しみを、叫ぶのではなく、かといって抑えこむのではなく、ナチュラルに表現しています。
だから、映画の登場人物と同じリズムの息遣いで一緒にハラハラしたり、しんみりしたり、ユーモアにクスリとしたり。
つまり、わざとらしさがないのです。
そのかわりはっきりしたヤマ場はありません。
あえて挙げればボクシング場面?
人工衛星(?)の場面?
どれもなぜかあっというまに「落っこちて」しまう「オチ」なので、カッコ悪いばかりでありますが。
ま、味のあるかわいい顔ですけど、アイドルとかヒーローというわけではないイングマル少年。
彼に共感が湧くか湧かないか、そこがこの映画を気に入るかどうかの分かれ目かもしれません。
不器用でドンくさい少年・少女時代を、ある程度客観的に見られるようになった世代にこそお勧めします。
(いやもちろん、不器用じゃない、ドンくさくない少年、少女の皆さんもいらっしゃるだろうけど、まあそういう人には、元々この映画は向かないでしょうな。)[良:1票]