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<ネタバレ>原作は知らないんだけど、これって思いっきりファンタジーですよね。作中に「伝説」という言葉があるように、1900という名の男の物語は全てトランペット吹きの楽器屋での語りだけで、実際にそんな男がいたかどうかすら実は謎なんですよね。現在の世界で再会するのもこのトランペット吹きだけで、他の人は見てないし。それなのに現実感が無いという批判は的外れ。仮にこの男が語る話が作り話じゃないとしたって一人の男の回想にいちいち突っ込んだってしょうがない。1900は厳しい社会からの現実逃避から生まれたトランペット吹きのもう一人の人格だったのかもしれない。音楽を奏でることに幸せを感じた男の最も楽しい一時を送った船内の思い出への逃避。そして現実の世界を(まさに)地に足つけて生きるために1900というもう一人の自分を船と共に葬り去ったのだ。と、えらそうに言ってはいるが見た直後の感想は「別の船に乗り換えればいいじゃん」だったりする。