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<ネタバレ>前作とは打って変わってサム・ライミがようやく「スパイダーマン」を自分のものにしたという感じ。ハリウッドだから出来ること、高制作費だから出来ることを自らの作家性に拘らずにやったおかげでかえって彼の個性がこのハリウッド大作の中で暴れまくる。「大いなる力には大いなる責任が伴う」というたいそうなテーマをもってヒロインとの決別で終わった前作からの続編でありながらそのたいそうなテーマを主人公自らが放棄するかのようにヒロインと結ばれるは、ベールに包まれているはずのヒーローは堂々と顔をさらすは、ヒロインが襲われてキャーキャー悲鳴をあげるシーンは全くヒロインらしからぬ恐怖の顔をさらした単なるホラー映画の被害者の顔になってるは、オクトパスの暴れっぷりは恐怖と気色悪さと可笑しさが凝縮されてて大いに楽しませてくれるは、ハリウッドでやるべきことはしっかりと押さえて、あとはやりたい放題。期待薄で観たこともあって大変満足いたしました。