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<ネタバレ>序盤でいきなり発生する集団レイプも、前置きにすぎないかのようにあっさり置いていかれる。この先どこへ進むんだろう、という混沌の中で展開される軍医との情事未遂、そして患者への性的奉仕。それらが「当たり前のように淡々と」主人公の中で処理されているところに、くらくらしそうになる。そうしていつしか、軍医との関係性を通じて、戦闘や傷病や手術(そしてコレラまで!)などのくだりも含めた全部が、理知的で醒めた静かなる狂気ともいうべき中に収斂されていく。特段何も強調することなく、すべてを同一平面上に位置づけるこの懐の深さと、揺るぎなき創作精神。見ているうちに呆然となってしまいます。