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これは予想以上にヒドい・・・。一体何のためにカメラを揺らし続けるのか、「だって今ドキの流行りだしぃ、こうしないとプロデューサー納得しないしぃ」とでも言いたげに、義務のようにカメラを揺らす。そしてブチブチと短く切り刻む。最初っから「とりあえず」の揺らしまくり切りまくりなもんで、暴動シーンともなるとこれがさらに加速して、もう何が何やら。子供たちが互いに殺し合うという悲惨な設定にも関わらず、まるで悲壮感も無し。サバイバルな要素も希薄で、まさに単なる“ゲーム”に過ぎない語り口。しかし、主人公が戦うべき相手は、競争仲間というよりも、自らの運命に対してであり、すなわち自分をとりまくルールであるはずのところ、このルールがまるで不明確、というか行きあたりばったりも甚だしく、およそ“ゲーム”にすらなり得ていない。この作品のどこを見所として捉えればいいのやら。 (この映画、特に前半がやたらとクドく、さんざん待たされた挙句にようやく戦いが始まるのだけど、そこで挿入される曲が意表をついていて、スティーヴ・ライヒの「18人の音楽家のための音楽」。だからどうっちゅうこともないけれど、ライヒ作品の禁欲的なまでの秩序を、少し見習ってはどうか。)[良:1票]