<ネタバレ>まず、映画としてこんな手があったのか、という驚き。現代にヒト .. >(続きを読む)
<ネタバレ>まず、映画としてこんな手があったのか、という驚き。現代にヒトラーが蘇る、という基本ストーリーがある一方で、どうやらそのヒトラーに扮した俳優を、その格好のまま街中を闊歩させて、一般ピープルの反応をドキュメンタリー風にカメラに収めている模様。
「模様」というのは、彼らの顔がボカされてたりして、いかにもソレっぽいシーンがあるかと思えば(いわゆる「警察24時」風)、別の場面ではカメラが切り替えされたりして、アレ、これは演出なのか、と思ったり。
その境界がよく判らないまま、ついには、現実なのか非現実のCGなのか、すらも境界が脅かされるようになって。
最初はこれはコメディ映画なんだろう、と思って見ていたけれど、そもそも、映画が特定のジャンルに最初から最後まで収まるなんて保証はどこにもないわけで。
結局、今まで信じていたものは、本当に信じられるものなのか、という疑い、その疑いすらも「本当にその程度の次元に対する疑いで充分だと言えるのか」、と疑わしくなってくる。
ああ、ここにも、「メタ」へと我々をおびき寄せる罠が。
しかし我々には、この罠を避けて通ることは許されないのです。