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<ネタバレ>先日、BSで放送。あー、確かにこんな映画ありましたね、マイケル・クライトン原作という触れ込みの、着ぐるみ感満載映画。あまりの着ぐるみ感に、映画の存在自体、記憶から消えて(消して)ました。昨今の映画におけるCGの多用に「功」と「罪」があると思いますが、本作みたいな悲劇を繰り返さない、という点では「功」と言っていいんでしょうね。ちなみにコンゴ共和国の2文字略称は「CG」だそうです。コンゴ民主共和国はCDですが。
いや、この着ぐるみ、動かなければ、とてもよくできてる(動きについても瞼の動きなんかよくできてる)と思うのですが、動いちゃうと、ねえ(笑)。うーむ、ゴリラの動きをまねるのって、こんなに難しいのか、と。正確には「人間っぽい動きをするけれどやっぱりゴリラっぽくなってしまうゴリラの動き」、なんでしょうけれど、それがやっぱり人間っぽく、なっちゃうんですね。何を言ってるのか自分でもよくわかりませんが。
まあ、それが問題なのではなくって、フランク・マーシャルの監督としての力量不足が、すべてに悪影響を及ぼしている、ということになりましょうか。でもでも、それだけでもなさそう。この、荒唐無稽を超えていきあたりばったりとしか言いようのないストーリー。気合いの入らないアクションシーン(まあ、あんなレーザー銃持たされても、困るんでしょうけど)。誰かがなんとか事態を修正しようとするより、映画全体が何か別の価値観へと向かおうとしている感があって。
そうだ、このベクトルに突き進むと、最終的にはあの「東宝特撮モノ」の世界に繋がっていくんじゃ、なかろうか。いや東宝に限らなくていいけど。
ラストでどうして、噴火が起こってすべてが崩壊しなきゃならんのか、なども、訳がワカランのですが、これはもう「そういうもんだから」としか言いようがなくって、我々はこういうメチャクチャをやってくれたことに、感謝しなければいけないのかも。それにしても、ここまでやってなお、ラジー賞受賞に手が届かないとは。恐るべし。