初めて観たのは、池袋のシネマ・ロサにてだったと思います。ある .. >(続きを読む)
初めて観たのは、池袋のシネマ・ロサにてだったと思います。あるいは文芸座だったかもしれません。その時の原題は確かに「GOD’S ARMY」でした。その数ヵ月後、あるいは数年後かに、深夜の「ショウビズ・トゥデイ」か、あるいは他の番組の、全米映画興行成績トップ10のコーナーにて、本作を発見しました。確か3位くらいでした。その時にはタイトルが「THE PROPHECY」に変わっていました。恐らくアメリカでは、「神の軍隊」というタイトルでは公開できなかったのでしょう。神と天使たちの戦争という割にはスケール感に欠け、その欠点が集約されているしょぼいクライマックスは致命的です。このテのサイキック・ホラーは、よほど脚本が魅力的で、映像が派手でないと、成功は難しいでしょう。しかし「X-ファイル」をも凌ぐ、大胆かつマニアックなテーマは魅力的だし、映像や演出の細部では、監督の鋭敏なセンスを感じます。タランティーノとの仕事で第二の黄金期を迎え、最もノッていた時期のクリストファー・ウォーケンだけに、白塗り黒尽くめのガブリエル役の怪演は最高にいかしています。ガブリエルの名前くらい知っている人であれば、結構楽しめる作品でしょう。