クローネンバーグは気になる監督でありながら、「ザ・フライ」し .. >(続きを読む)
クローネンバーグは気になる監督でありながら、「ザ・フライ」しか見たことがなかった。「ザ・フライ」は社会風刺の入ったSFホラー作品であったように思うが、こちらもいま見ても色あせない社会風刺の効いた作品。どちらかといえば、今の日本の家族論にかなりはまっているように思える。主人公の妻は、幼少期に母親から虐待を受け、それが元で精神科の医師に隔離治療を受けている。そして、彼女の怒りのメタファーが次々と惨劇を起こしてゆく・・・。クローネンバーグのシャープなホラーにいまさらながら脱帽であった。