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<ネタバレ>激しい恋愛や派手なアクションシーンはない。感涙するような場面もなかったが、優しくさり気無い演出が
鳥肌が立つ感動を起こさせた。作文コンテストを開催して、大量に届いた作文を町中の人で
読む事になった場面とか、座ったきりの老人がその作文を読んで外に出る場面とか、何の
セリフもなく数十秒のシーンなのに色々な事を想像させられる。
おそらく手紙を読むうちに、TVばかり見て過ごすうちに忘れてしまっていた町の美しさなどを
思い出したんだろう、それが大げさに演出されておらず、見る側の想像力次第で感動が何倍にも増幅される。正直パーシーが疑われる流れは強引な気はしたが、パーシーを疑った甥も葬式で自らの罪を告白し考えを改め、
老婆の息子もパーシーに対する罪の意識かパーシーが思い出させた人の温もりか、何らかの影響で母親との
再会に成功する。これらの何人もの人間ドラマはパーシーが死ぬことで成立した劇的な変化だ。
店の新しい経営者に、パーシーと似た境遇の人物が選ばれる事で、パーシーの意思は生きていく
といった、死という事にたいする意味すらも考えさせられる。[良:1票]