何人かの方が指摘されている通り、これは大人向けの童話。マイ・ .. >(続きを読む)
何人かの方が指摘されている通り、これは大人向けの童話。マイ・フェア・レディの選考で苦杯をなめたジュリー・アンドリュースが、女優生命を賭け文字通りの汚れ役(どこが?じつは顔だ)に体当たりで挑戦しているところが結構可笑しい。という冗談はともかくとして、この映画の白眉は、心に残る名場面にはなりそうにはないけれども、全編を通してただ一回だけある夫婦のキスシーンだと思う。まさにそこしかありえない、という見事なタイミングで挿入されている。やはり、映画表現の最大の切り札は、キスシーンなんだとしみじみ感じる。前半で、みかけではなく中身が大事という旨を、乳母がこどもたちにいう場面ががあるが、それが、けっして美男美女とはいえない夫婦のキスシーンを引き立てるのに効果てきめんだった。