この映画は、クロサワ&俳優をして敗戦から僅かしか経過していな .. >(続きを読む)[良:2票]
この映画は、クロサワ&俳優をして敗戦から僅かしか経過していない時期だからなしえた奇跡的作品だと思う。従軍経験をもち、空襲に逃げ惑い、警察の無力化による進駐軍と愚連隊の乱暴狼藉、そして飢餓地獄。
ことに百姓の描き方は、恐らく実体験をしてるであろうから極めてリアルだと思う。戦前の平和な時代には気位の高い高所得の都会人に対する羨望があるが、戦中は、軍への米の供出を巧みにごまかし屋内に隠匿し、戦後は、餓えた都会人は一転、高価な調度品をわずかばかりの米との交換を余儀なくされる立場に置かれる。アノ当時の農民への恨みはかなりなものと聞く。この映画の俳優さんたちが都会出身だとすれば、百姓を醜く演じてることに快感を覚えていたはずだ。(ワラ[良:2票]