<ネタバレ>原作は未読。
あまり深く考えずに、ストーリーを単純に追えば .. >(続きを読む)[良:1票]
<ネタバレ>原作は未読。
あまり深く考えずに、ストーリーを単純に追えばなかなか面白い作品になっていると思う。
しかし、よくよく考えると、本作のラストの展開は少々強引ではないだろうか(原作は1ページも読んだことがないので的外れな意見かもしれないが)。
特に、エルが自分の名前をノートに書くという動機や必然性が乏しいのではないかと思われる。西山冴子のノートをエルたちは手にいれ、海砂のノートもエルはすり替えたわけだから、あとは海砂に偽のノートを本部に持って来させて、それをこっそりとライトに渡させ、偽のノートにエルの名前を書かせた後に、死んだふりをすれば、本作と同様の効果は得られるはずだ(本部でのライトの行動は一挙手一投足監視カメラを使用すれば、なんら問題ないはず)。
偽のノートに記された名前は殺人未遂の証拠になり得る。
実際、ライトはすり替えたノートに自分の父の名前を書いていることからも、ライトは海砂のノートを疑ってはいない。
それにも関わらず、ワタリにあえて海砂を連れて来させているのは、理解に苦しむところだ。海砂を自由に泳がせないとエルの名前をライトに伝えることは困難さが増す。ライトがレムを使うというアイディア自体は面白いが、単にレムのストーリーを作りために、わざわざ逆算して色々なストーリーを構成するから、少々綻びが生じてしまう気がした。
ルールをよく理解していないのかもしれないが、リュークはすり替えられても海砂に何も言わないのだな(すり替えられてもリュークは所有者の海砂に張り付くのだろうか)。リュークは単なる暇つぶしのために人間界で遊んでいると思われるから余計なことは言わないだろうが、エルは海砂のノートをすり替える際のリュークのリスクをあまり計算していないようにもみえる。
また、原作を知らないのでよく分からないが、ライトという男はもっと慎重な人間ではないのか。映画なのでやむを得ないところがあると思うが、単に自滅していったに過ぎないライトの姿には、あまり同情や哀れみなどを感じられなかったな。
前後作合わせて制作費20億円と伝えられているが、いったいどこに費用が掛かるのかという内容であった。これほどローリスクハイリターンな商売もないので、この内容ならば費用はもっと抑えるべきだろう。[良:1票]