<ネタバレ>映像のデキについては、独創的な世界が構築されており、かなり評 .. >(続きを読む)[良:1票]
<ネタバレ>映像のデキについては、独創的な世界が構築されており、かなり評価したいところ。
中身がそれほどあるとは思えない脚本を、奇抜さや遊びを交えつつ完全に活かし切っている。
個人的には、CGの使い方などはかなり上手いと感じられた(最後の対決を除く)。
CGのデキ自体はアニメチックではあるものの、実写とCGが効果的に融合されており、付加的な満足を与えている。
監督の世界がとっぴ過ぎていて、正直いって付いて行くのがメンドクサイと感じることもあったが、個性が強すぎることはあまり否定したくない。
失敗や批判を怖れずに、ガンガンとアイディアを盛り込むことは“ヤリスギ”と思われるかもしれないが、本作のテイストを踏まえると、深く考えずに突っ走ることは悪くはない。
難点としては、映像的な世界に対しては満足することができるが、ストーリー面に対してはそれほど満足することができないところだろうか。
心が弱い人々が多数登場するが、どのキャラクターに対しても感情移入しにくいところがある。
強く生きることを強いられて、弱い面を見せることができなかった寂しい人たちの“弱さ”とパコという“強い”少女との交流を通して、何か熱いものを刻み込んで欲しかったところだ。
ファンタジックな世界なので、ミラクル的なストーリーもあってもよい。
最後は現実的なラインに落ち着いてしまったような気がする。
オオヌキを殺さないで、パコを死なすという展開は意表を付いているのかもしれないが、いい具合にオチが付いていない。
いい具合にオチが付かないので、現代パートに戻って、訳の分からない形で逃げたようなオチというのはいかがなものか。[良:1票]