60年代のアメリカ、そして当時の南部の風土を今に感じさせてく .. >(続きを読む)
60年代のアメリカ、そして当時の南部の風土を今に感じさせてくれる作品です。
北部からやって来た黒人の敏腕エリート刑事と、南部の白人の田舎警察の署長。様々な対立軸が存在する2人が時に静かに時に激しく対立の火花を散らす。
スタイガーとポワチエの演技合戦も非常に見応えがありました。
特にスタイガー。黒人への差別意識を持つ典型的南部人であり、その意識は払拭できないものの少しずつ北部の黒人エリート刑事を認めざるを得ないという複雑な心境を見事に演じた。
最後は駅で抱き合い別れを惜しむこともなく、軽く握手するのみですが、小さく微笑みあう2人の表情、特にスタイガーの微笑みが良かったですね。
この頃には考えられなかったことだと思いますが、今のアメリカはついに黒人大統領の時代となった。この小さな微笑に少しずつですが変化が感じられるいいラストでした。