2、3年ほど前になるでしょうか。「黄色い星の子供たち」と本作 .. >(続きを読む)
2、3年ほど前になるでしょうか。「黄色い星の子供たち」と本作、同じ歴史を今に伝える映画が続いて日本で公開されました。
史実へのアプローチ方法や視点は異なりますが、両作品ともに真摯に歴史を伝えようという意思が感じられる素晴らしい作品です。
本作は冒頭、サラの家族が連行され、サラが収容所を脱出し、弟のもとへと辿り着くまでの前半と、
その後の彼女の消息を追う現代の女性ジャーナリストを中心としたドラマの、2部構成のような形になっています。
容赦ない描写を含みながらの、弟のもとへたどり着くまでのサラの物語が強烈に印象に残る。
それだけに後半はインパクトに弱い部分もあるかもしれませんが、
後半の物語からは、その歴史を経験した人、その家族、子孫にとって、
心の奥底から悲しみや苦しみが消えることは無いのだと改めて思い知らされます。