表情のアップを主体とする手持ちカメラは、
ヒロインの主観に .. >(続きを読む)
表情のアップを主体とする手持ちカメラは、
ヒロインの主観に寄り添うという趣旨なのだろう。
舞台上のインタビューのシーン、弓を引くシーンの接写では
それなりに効果を見せるのだが、全般的に1ショットが極端に短く、
寄りすぎ且つ不安定で、とにかく見苦しい。
折角のジェニファー・ローレンスの魅力を削いでしまっている。
撮影監督トム・スターンであるにもかかわらず、
マスターショットの不足で場の状況の説明すら覚束ない始末である。
人工の猛獣の襲撃や、格闘場面などでは、カメラの振り回しすぎで
肝心の俳優のアクションも判然としない。
本来なら、森の中を人物が疾走するショットなどは
アクション映画の格好の素材のはずなのだが。
語りも冗漫すぎる。この程度の内容で、143分は無い。