冒頭の鏡に映った主人公とか、少年の割るガラスとか、クリーニン .. >(続きを読む)
冒頭の鏡に映った主人公とか、少年の割るガラスとか、クリーニングの衣装の波とか、
思わせぶりでありながら、なんら映画的な面白さにならない。
各俳優の既成イメージを逆手に取りましたといった、
これ見よがしの役づくりもあざといばかり。
選考の傾向と対策を抜かりなく踏まえたような「芝居合戦」とやらには辟易する。
冒頭のさわりから続いて早くも、主人公の来歴やら、二人の出会いやらのフラッシュバックへ。『ラッシュ』などもそう。近頃このパターンの何と多いことか。
ああ、時間の巻き戻しがまた始まったとうんざりする。
何故、この程度を現在進行形で語れないのか。
やるのなら、ウェルズやベッケルのような、必然性と意味のあるフラッシュバックで
一気に引き込んで欲しい。
無駄で無意味な時制弄り。
そんなところも、映画の失速の原因ではないか。
ロバート・デ・ニーロの登場からようやく締まる。