<ネタバレ>ヒロインを取り巻くガラスや鏡は、彼女の読唇術を披露する機能に .. >(続きを読む)
<ネタバレ>ヒロインを取り巻くガラスや鏡は、彼女の読唇術を披露する機能にとどまらず、その姿を雨に滲ませたり、
フレームで画面を割ったりという効果も担う。
銃撃事件後の空港ロビーで大写しになるガラス窓は虚空を強調するし、オフィスの仕切りは時に硬質の質感で彼女を映し出し、
時に脆さとして象徴しもする。
ラストシーンで彼女を後ろ向きで去らせるか、前向きに歩ませるか。
映画はその期待以上のハードボイルドな表情と佇まいで締めくくってくれる。