<ネタバレ>新婚生活を始めたヒュー・ジャックマンとミシェル・ウィリアムズ .. >(続きを読む)
<ネタバレ>新婚生活を始めたヒュー・ジャックマンとミシェル・ウィリアムズの、アパート屋上でのダンス。
少年少女時代の交流をミュージカルでモンタージュしたシーンに続き、時間の経過をシンプルかつ鮮やかに描写すると共に、
二人の舞踊に合わせて屋上に干されている白いシーツを舞い踊らせるという細やかな心得が嬉しい。
さらに次のシーンでは、これらのシーツを再び活用して子供たちに幻燈を見せるという芸当も披露してくれる。
海辺に佇むミシェル・ウィリアムズの青いショールは風にたなびくし、ドレス類はダンスによって華々しくダイナミックにひるがえる。
そこに風があるか無いかで、ショットの情感はまるで違うのだ。
ヒュー・ジャックマンとザック・エフロンのカウンターを舞台にしたダンスの素晴らしさをはじめ、
長すぎず、短すぎず、寄りすぎず、引き過ぎず、程よく編集されたダンスシーンの画面は舞踊と音楽が融合する快感を存分に味わわせてくれる。
その中で、ここぞというシーンで入るスローモーションもすこぶる効果的だ。
劇中での別離、再会のシーンには常に階段の段差が配置され、斜めの動きを呼び込むベクトルを仕込むというような
奥行きのある空間づくりも達者である。
怪我をして横臥するザック・エフロンと見舞うゼンデイヤの位置関係も、決別シーンとの対比として
演出されているのだろう。