<ネタバレ>この映画は個人的には低得点は付けられない。自分でお金払って観 .. >(続きを読む)
<ネタバレ>この映画は個人的には低得点は付けられない。自分でお金払って観た初めての映画、友人と初日に徹夜した映画。
だからという訳でもないが、多くの人が評価し、好きだというTVシリーズよりも、私はこの映画版の方が好きである。というより、TV版は好きではなかった。
透過光を大胆に使った、美しくセンスあふれる画面。(ホテルの窓からのメガロポリスの景観だけが残念だったが)
TV版のように、いつも悲しそうな顔をしているわけではない、表情豊かなメーテル。
TV版のように、「鉄といえば灰色・窓といえば水色」のようなステレオタイプではない999の色デザイン。
TV版のように、「悲しい場面に悲しい曲」のようなステレオタイプではない、美しい楽曲。
世界観にマッチしている、ちょっと頼もしくなった鉄郎。
主人公をフォローする"スター"、ハーロックとエメラルダスのカッコ良さ。
名画の一シーンを見ているような、別れのシーンの切なさ、やさしさ。(これ自身、すでに名画か。)
どれも、映画版ならでは、の魅力である。
他の多くの物語に見られるように、人々の殆どが、それを渇望しているという訳ではない、「永遠の命」。鉄郎は復讐の目的のために、それを欲しただけ。だから、実は永遠の命に関する描写もドラマも殆ど無い。強いて言えば、クレアとシャドウのエピソードくらい。機械伯爵は根っから悪いヤツの描き方だ。だから、「機械人間たちを見ていると、永遠に生きるだけが幸せじゃない」のセリフが、妙にこそばゆい。この映画の唯一の弱点は、このくらいしか思いつかない。