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<ネタバレ>マンキウィッツ監督のこの回想形式、しかも複数の男によって語り継がれ、ストーリーが繋がっていくこの妙技。冒頭のシーンよりボギーの第六感さながらに不安感を観るものに与え、ラストまでその不安が途切れることは無かった。僕自身もマリアをずっと不安を感じながら見つめ続けずにはおられなかった、まさにエヴァ・ガードナーはまり役。それにしても気が触れたような濃い登場人物をきっちり描き分けられており、ボギーが比較的というか唯一まともな人間だということだけでも、この映画がいかに濃い作品か、そして生命力に満ち溢れたヤバイ作品であるかということを物語っている。