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あまり楽しめなかったのだが、その理由が難しい。話の線が単調だけど、どちらかというと映画ってあんまり複雑な筋より単純なほうが面白くなるのだから理由にならない。人物の造形にしても同じ。ただなぜか無人の風景のカットになるとホッとした。コンビナートの遠景、ローカル線の駅、廃校…、なのにそこに役を持った人物が入ってくると、とたんに画面がしぼんでしまう。なぜなんだろう。設定された役柄自体がそれだけでもう表現の代理になってしまい、かえって役者自身の表現を封じてしまった、とか…。