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悪口で言うのではなく紙芝居のような映画。絵本のような映画。次にどんな絵が出てくるかワクワクしながら見るおとぎ話だ。石になる果物。グルグルまわる虎の首。芸術は様式性が強くなると、洗練され繊細な感覚になって原初の生命力から遠ざかってしまうことが多いのだが(モダンジャズがアフリカの民俗音楽から遠ざかってしまったように)、この監督は、断固アカヌケてやらないぞ、と決意してるみたいで、土ぼこりの匂いを残しつつコッテリした中央アジアの様式性を展開する。奇跡のよう。ときに使われる広々としたロングショットは、堂々と天に突き抜け、輝いてまぶしい。[良:1票]