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<ネタバレ>冒頭の奇妙な踊りから一気に引き込まれる。トジュンの母は、劇中、他の登場人物からも「お母さん」とか「おばさん」とか呼ばれている(韓国語で「オモニ」)。役名が「母」なのだ。これはちょっと深い。そして怖い。息子のためなら何だってする母。もちろん殺人だって厭わない。この展開は途中で読めてしまうが、それよりも怖ろしいのは、田舎警察のていたらくで、トジュンは釈放され、別のスケープゴートが逮捕されるところ(そして、逮捕された「彼」の顔を見た母は号泣する。「彼」もまたトジュンと同じような障害をもっていたから)。全てを見透かすかのようなトジュンの瞳。母はただただ狂ったように踊り続けることしかできないのだ…。