<ネタバレ>可もなく不可もなく。
日本の航空会社みたいに、杜撰で高 .. >(続きを読む)
<ネタバレ>可もなく不可もなく。
日本の航空会社みたいに、杜撰で高給という分かりやすいものを真っ正面に持ってきてるが、杜撰で高給という基本的な現実がフィクションで隠しきれない。好況時にすら組織を維持する事のできない企業の一従業員を、いったいどうやってイイモノにするんだ?、と興味津々だったがやっぱり無理な物は無理だろうと思う。
結局給与水準やよく分からない信念を骨子に持ってきてる時点で時代錯誤著しく、これが成立するような感覚麻痺が受け手に無いと失笑されたり非難されたりって事にもなるんじゃないだろうか。20年くらい前のバブルの時代でもない限りこういうトリックは通用しないと思う。そのせいもあってか、渡辺謙の演じる主人公の愚直さはこの物語の中で造られた箱庭の中だけで成立する愚直さであって現実の愚直ではない。悪の定義も箱庭と演出で造られた現実とはまるで違うし、現実でなくても他作品とくらべても異質に感じるほどの人工物だった。
これを褒めなきゃいけない雰囲気があるとしたら、なんとなくその場所は良くない場所だと思う。そういう基準にはなりそうな映画だ。