<ネタバレ>序盤はヤクザものかと思いましたが、良質の青春映画でした。欲に .. >(続きを読む)
<ネタバレ>序盤はヤクザものかと思いましたが、良質の青春映画でした。欲に振り回される大人、その大人に振り回される若い2人。先の見えない生活に爆発して悲惨な最期を迎える近太は哀しいですが、春子に希望を託すラストが見ていてさわやかでした。コメディとしてはまあまあ笑えました。加藤武の暴走ぶりがいいし、死にきれなかった兄貴が生命保険の看板に掴まるところは特におかしい。しかし本作で一番光っていたのは吉村実子。決して美人というタイプではありませんが、顔つき、特に視線が力強く印象に残ります。
セリフがやや聞き取りづらく、人間関係や話が見えにくいところがあって残念。そのせいかどうか、基地の問題(「アメリカにたかる」という構図)を扱っているようですが、あまり感じられませんでした。しかし『俺たちに明日はない』のような、“破滅型青春ドラマ”として見る価値はありました。けっこう豪華なキャストも見ものです。