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<ネタバレ>イマジナリーラインを絶えず踏み越えて、見交わしの都度人物の位置が左右反転するという画面演出スタイルが目立っている。それは調和的な向かい合いの否定である。つまり、人物たちがそれぞれに潔く自分であることを追求しぶつかり合う増村流で、かくて未練がましい絡みのない、メリハリのあるスピーディな進行となる。岡田茉莉子の代表作の一つとなっているのではないだろうか、増村映画の偉大な常連若尾文子を脇に回して。