前半は主人公の苦悩が丁寧に描かれていて、思わずグッとくるも、 .. >(続きを読む)
前半は主人公の苦悩が丁寧に描かれていて、思わずグッとくるも、
後半はテーマの難しさがそのまま出てしまったようだ。
個人的には志村喬という素晴らしい役者を通して、格好悪くてもいいから「生」に執着する
徹底的なリアリズムを追求して欲しかったのだが、まったく違う観点からお話をまとめた展開は、
これはこれで実にうまいなと感心してしまった。ちょっと不自然なシーンもあるけど、
結果的には重厚かつ完成度の高い人間ドラマに仕上がっている。