<ネタバレ> 実話ベースで、伝記。剛速球で有無を言わさず感動させられた名 .. >(続きを読む)[良:1票]
<ネタバレ> 実話ベースで、伝記。剛速球で有無を言わさず感動させられた名作。
栄光、衰退、そしてまた栄光。一人の人生とは思えないくらいの激動の人生。そーゆー時代だったんですねぇ。
『株とタクシー会社設立』に手を出さず、堅実に生きていれば、もしかするとそこまで苦労しなかったんじゃ・・。なんて野暮な考えを吹き飛ばす、文句なしの王道サクセスストーリー。
また、夫婦の強い絆を描いた夫婦愛のドラマでもあります。タイトルマッチの前夜。生活がどんなに苦しくても、決して夫を責めなかった妻が、唯一激高するシーン。その理由は、危険な試合をしてほしくないから。家族を貧困のどん底に突き落としたライセンス剥奪のときでさえ、妻は教会で神に感謝していた・・!これぞ至高の愛。奥さんこそ、このストーリーのもう一人の主人公。
ポール・ジアマッティ演じるジョー。彼もまた素晴らしかった。『もっとジムを助けてやれよ』と思っていた自分が恥ずかしくなるくらい、彼も生活に困窮していた。まいった。『最後の家具を売り払って、ジムのトレーニング費用を作った』って、いったいどこまで感動させれば気が済むんだ。もう、この作品にはあまりにも見せ場が多すぎます。
ピンチヒッター戦、ラスキー戦、タイトルマッチ、何もかもがベストバウト。前予想を覆す試合ってのは、かくも感動するものです。
ラスキー戦で、KOされそうになったとき浮かぶ、苦しかった生活、子供達の顔、たまらないですね。そこからの逆転劇。
そう言えば、どん底だったジムに手を差しのべ、仕事場でかばい、ビールをおごったマイク。そのマイクの死のエピソードだけは救いがなくてつらいです。ですがそれもこの時代の一つの真実なんでしょうね。
私が一番涙したのは、お金を恵んでもらいに行くシーン。ジムが唯一悔し泣きをこらえるシーン。そしてこらえることができなかったシーン。男の悔し泣きはマジでやばいっす。
この映画は人生の喜怒哀楽をすべて表現しています。
これを見た後は、『自分はなんて恵まれているんだ。』と思えて、その日一日めっちゃ頑張れます。
でも一日経つと忘れる。[良:1票]