<ネタバレ> 刑事と消防捜査官がタッグを組む変則バディもの。エミルとウル .. >(続きを読む)
<ネタバレ> 刑事と消防捜査官がタッグを組む変則バディもの。エミルとウルグは異常者のふりをして無実になろうとする、ある意味正真正銘の異常者。エミルのきれっぷりと、人が殺されていても涼しい顔してビデオを回すウルグの気持ち悪さは戦慄を覚えます。
対するエディとジョーディはやり手の刑事と消防官で、なかなか頭が良い。
つまりは、頭がきれる人たちと、本当に頭がぶちぎれちゃっている人たちのバトル。
ですから、中盤くらいまでは、スリリングでスピーディな展開に手に汗握ります。
ところが、エディが殺されジョーディは冷静さを欠いた行動が多くなり、状況はどんどん悪い方向に。ウルグの悪趣味な犯罪ビデオの気持ち悪さもあいまって、後半はイライラすることも多い。
また、ジョーディがエディのために涙したり、法律を無視して暴走しちゃうことには、個人的には違和感を感じます。何故なら二人の関係はビジネスライクなものに近い印象だったからです。正直、ジョーディとエディの間に、そこまでの絆が生まれていたとまでは思えないのです。
テレビ局エントランスでの警官とマスコミの攻防など、1つ1つのシーンや作品全体のプロットは大変面白いだけに、後半の主人公の整合性を欠いた暴走はちょっともったいなかったですね。どうせフィクションなんですから、『第2のエディ』みたいな形でしめくくって、主人公をもっとヒーローにしてほしかったです。
それでも2時間という尺で、緊張感が一度も途切れないのはなかなか凄いと思います。この作品の持つパワーを感じます。閉塞感漂う作品は観ていて疲れますが、緊張感のある作品は大好きです。